調整および圧力容器
2006 ~ 2007 年に、GEA は CSL Behring 社 (スイス、ベルン) と協力して、ヒト血漿由来免疫グロブリン (IVIg) 製剤 Privigen® および Hizentra® を製造して、免疫不全などの深刻またはまれな状態の患者を治療するための最初のプラントモジュールを建設しました。2 年後に、モジュール 2 が委託され、さらに 2011 ~ 2012 年には、CSL Behring 社と GEA は豪州のメルボルンに 3 番目のモジュールを設計および建設するためにチームを再結成しました。その後、次の課題に対応しました。
ベルンの研究開発部門は、努力の末、免疫グロブリンの製造プロセスを改善しました。その結果、この開発を現在の生産システムに統合することになりました。つまり、これは、生産量を維持しながら、研究所規模のプロセスを生産規模にスケールアップすることを意味していました。以前の 3 つのプロジェクトを主導した GEA の開発マネージャである Maic Kroll がこのアップグレードの舵取りをすることになるのは当然でした。というのは、彼はプラントについて非常によく知っていたからです。彼は、2012 年 9 月に基本および詳細なエンジニアリングに対する取り組みを開始し、プロジェクトは 2013 年 4 月に認定されました。
「我々は、あらゆる機械工学を実現しました」と Maic は説明しています。「これには、P&ID (Piping and Instrumentation Diagram: 配管計装図)、装置リスト、タンクのワークショップ図面、3D 設計、工程、機械的な IQ (Installation Qualification: 据付時適格性評価) および関連する技術文書が含まれます。」彼は次のように付け加えています。「必要なバルブ、ポンプ、パイプラインおよび計器類をすべて備えた医薬品生産タンクを 9 個提供することに加え、我々は、システムの機械的な据え付けも請け負いました。これには、当社の経験豊富な組立エンジニアが対応しました。「高温」フェーズでは、我々は 20 名の取り付け工を現場に派遣し、お客様の厳しい工程に間に合うようにしました。」
Maic はプロジェクトで最も困難だった時期は、2013 年のクリスマス前だったと述べています。そのときは、半年ごとの 2 週間の保全のために稼働を停止する前に、すべての作業を終わらせて既存のプラントと新しいプラントとの間の接続を準備しておく必要がありました。「本当に厳しい時期でした」と Maic は言います。「12 月はほとんど、チーム全員が休みなく働きました。しかし、小さな組み立てグループを使って、柔軟性を残しつつうまく協力したことにより、間に合わせることができました。」
クリスマスの前に、Maic と彼のチームは、稼働停止中に使用されないクリーンルームを使用して、既存のシステムとの接続を設定しました。「10 月の初めに、我々は、必要なすべての接続とワークパッケージを特定して、稼働停止中に必要な取り付け工と溶接工の要件を定義し始めました。また、新たに据え付けた装置の適格性を評価するために必要なエンジニアリングリソースについても定義を開始しました」と彼は説明しました。この IQ 検査には、すべての接続が承認済の P&ID に準拠していること、バルブが適切な場所にあること、パイプの傾斜が公差内であること、すべての水圧テストに成功していること、漏れや圧力損失がないこと、溶接文書が正確で完成していること、およびパイプラインのアイソメトリクスが据え付けに準拠していることなどが含まれています。
Maic と彼のチームは、このフェーズで、お客様とオートメーション企業と密接に連携しました。1 月 6 日に、問題や製品に損失を生じることなく、通常生産に戻りました。ひと月後、このプロジェクトは完了し、CSL Behring 社は新しいプラントを既存のシステムとともに安全に稼働させ、完全生産できる状態になりました。
薬品生産および API (active pharmaceutical ingredient: 医薬品活性成分) の製造では、非常に高い製品品質と純度に関する基準に加え、認定済みの製造プロセスが求められます。長年の経験を持つ滅菌プロセスプラントのサプライヤとして、GEA は、当社のエンジニアが持つ包括的な理論的知識や専門知識に基づいて設計を行い、最新で特注の費用対効果が良いプロセス技術をお客様に提供し、cGMP ガイドラインと米国 FDA および EMA の両方の要件に従って新薬を製造できます。
当社の約束