Moy Park 社は北アイルランド最大手の民間企業で、13,000人の従業員を抱えるヨーロッパ有数の養鶏業者の1つです。卵、雛鳥、親鳥を扱い、週600万羽を処理し、各地の800ある地元農場では約4000万羽が常時飼育されています。この設備により 製造工程全体での品質管理が可能です。手作り感が特徴的な同社の衣つき製品は、調理済み食品業界向けに広く生産され、小売、業販、どちらの市場へも販売されています。
Moy Park 加工開発部長 イアン・ダン氏
Moy Park社は、地元の食材にこだわり、お客様に高品質な製品を提供することを誇りとする地場企業です。しかしプロセス開発部長のイアン・ダン氏は、新製品の開発、廃棄品の削減、食品ロスの削減、歩留まりの工場を絶えず追求しています。イアン氏によると、同社は常に生産能力の向上、製品品質の安定、製造コストの削減、付加価値の増大を目指しているといいます。そのためには技術の最前線に触れ、自動化率を増やしていくことが不可欠であるそうです。
「単調でつまらない作業を排除して、張り合いのある仕事を作業者に与えられるように、できる限り自動化することを目指しています。また、自動化を促進することが我が社に利益をもたらすことにもなります。」イアン氏は、過去にドラム衣付け機を扱ったことがあるが、外観と食感の面ではある程度しか成功しなかったとおっしゃっています。
Moy Park プロセス開発部長 イアン・ダン氏
GEAはMoy Park社に、30年以上の間、多岐にわたる加工、成型、コーティング、調理、包装の設備を提供してきましたが、そこには、両社が共に挑戦し、革新を起こし、繁栄できるという相互信頼、相互尊重の精神がありました。GEA MultiDrumをイアン氏に初めて紹介したのは2012年のことです。「それはまだ試作品でしたが、私達の目は釘付けになりました。」と彼は言います。「テストが完了した時点で1機の購入を決めました。今では、当社全体で8台のMultiDrumがあります。」
イアン氏は、GEAとの協業を決断した最たる理由は、オランダにあるテクニカルセンターだと明言します。「通常業務に邪魔をされない静かな環境で、経験豊かなGEAの技術チームからサポートを受けながら、品質革新的な製品を効率的に作るために、例えば原料と添加剤がどう反応しあうか観察したりと、新しいプロセス作りに集中することができます。」MultiDrumsのおかげで、Moy Park社は思い通りの手作り感のある製品を、高い生産性、安定した品質、高い機器稼働率を達成しながら、生産できるようになりました。例えば、機械を止めないでもパン粉の補充ができたり、生産ラインの切り替えが短時間でできるからです。「MultiDrumはオペレーション上で私達が求める要件をすべて満たしています。」とイアン氏は言います。フルラインは、打ち粉つけ、調整器(MultiDrum)、コーティングライン、厚衣つけ用のMultiDrum、フライヤー、スパイラルチラーから成ります。これら全ての機器をGEAが供給しています。「消費者がファーストフードレストランでよく見かけるような製品が自宅のオーブンで作れる、MultiDrumはそんなスタイルの商品を作るチャンスを私達に与えてくれました。」とイアン氏は言います。