大きさはそれほど変わらず、濃度の差も非常に少ないにもかかわらず、特殊なデカンタで緑色の藻を分離することができるようになりました。GEA はこの限界をさらに押し上げ、デカンタ技術によって新たな応用分野を切り開きました。
藻の収穫は主に分離技術に関連し、最近までこれらの用途に従来型のデカンタを使用することはできませんでした。アスタキサンチンの生産という特殊なケースでは、過度な重力が掛かるため、分離機を使用して異なるサイズの藻細胞を分離することは不可能でした。飛躍的な進歩を遂げたのは、GEA の Central Process Engineering (CPT) 部門で特別に設計されたデカンタを使用し試験をした時でした。この試験ではバイオテクノロジー企業の処理に関するノウハウと、GEA の遠心分離に関するノウハウが見事に融合しました。
自然界のアスタキサンチンは非常に貴重な色素であり、世界市場では 1 キログラムあたり数千ドルの価格で取引されています。粉末状の最終製品にアスタキサンチンが含まれている量が多いほど、価格は高くなります。アスタキサンチンの抗酸化作用はビタミン E の 1000 倍を超え、食品添加物として食品業界で使用されています。健康食品やサプリメントに関しては、視力を高める製品などにも使用されています。自然界では、この藻、つまり色素は甲殻類やサーモンを赤くする役割を果たしています。
このバイオテクノロジー企業は、鞭毛虫の分離によってアスタキサンチン量の高い数値を達成するために、膨大な数のテストを行ってきましたが、その飛躍的な進歩は、エルデの GEA テストセンターでの試験で達成されました。サイズの差が小さいことに加え、濃度差も極端に小さいことによる課題があり、これが従来型のデカンタを使用できない理由でした。しかし、テスト用デカンタの動作方式に特別な改良を加えることで、分離処理に成功したのです。
注目すべき赤