2024 年 7 月 29 日
世界的な産業技術プロバイダーである GEA は、自社施設の脱炭素化に向けて戦略的かつ包括的なアプローチを取っています。ここで最優先課題のひとつとなるのが、施設で使用する化石燃料を段階的に廃止し、再生可能エネルギーの利用を増やすことです。2022年以来、同社は世界中で100%グリーン電力を使用しています。そして2030年までには、自家発電による再生可能エネルギーの割合を消費電力全体の25%に抑えることを目標に掲げているのです。この目標を達成するため、同社は施設における太陽光発電システムの数を着実に増やしています。
GEA の「気候移行計画2040」は、2040年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにするという目標を達成するための包括的なロードマップであり、同社の株主によって承認されています。
ナディーネ・スターリー博士
最高サステナビリティ責任者、GEA
太陽エネルギーは近年目覚ましい成長を遂げており、世界のエネルギーミックスの中でますます重要な位置を占めるようになっています。コストが劇的に低下したことにより、太陽光発電は多くの地域で化石燃料と張り合えるだけの競争力を持つようになっているのです。データプロバイダーのブルームバーグ NEF によると、世界の太陽光発電容量は急速に増加しており、2024年には新規導入量が最大655GWに達し、2022年の252 GWの2倍以上になると予想されているとのこと。また、国際エネルギー機関(IEA)の報告によると、太陽光発電への投資は現在、他のすべての発電技術の合計を上回っており、2024年には5,000億ドルにまで拡大すると予測されています。この水準は石油・ガス上流部門への投資にほぼ匹敵します。そして、この成長軌道は今後も続くでしょう。IEA の専門家は、太陽光発電は2026年にはすでに世界の原子力発電を上回ると予測しています。
そのため、GEA がこの持続可能なエネルギー源を積極的に事業に組み込んでいるのは、驚くべきことではありません。よりクリーンな生産を実現し、GEA の2040年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにするという目標達成に近付いている、選りすぐりの太陽光発電(PV)施設見学ワールドツアーにご参加ください。設備への設置に加えて、GEA は大規模プロジェクトにも投資を行っています。ドイツのハッヘンでは大規模なソーラーパークを開発中で、これにより GEA は同国で必要な電力の最大18%を発電できるようになる見込みです。このプロジェクトの面積は7ヘクタールにもおよび、完成時には1万8000枚のソーラーパネルが設置されるとのこと。これは世帯人員を4人として計算すると、ドイツの2,000世帯以上の年間電力消費量に相当します。このハッヘン・プロジェクトに伴い、GEA はドイツで PPA 事業者と電力購入契約(PPA)を結ぶ企業グループの一員となりました。このセットアップでは、エネルギー供給会社が生産されたグリーンエネルギーの大半を GEA の自社施設の一部に流し、ソーラーパークで発電された残りのエネルギーはドイツの一般電力網に戻すという仕組みとなっています。こうして GEA は、将来の太陽光発電に重要な投資を行い、再生可能エネルギーの目標に向けて新たに重要な一歩を踏み出しました。
GEA の太陽光発電ネットワークは世界中に広がっており、すでに排出量削減に大きく貢献しています。しかし、同社の取り組みはそれだけにとどまりません。GEA はテクノロジーリーダーとして、エネルギー効率の改善、熱供給から再生可能エネルギーへの転換のほか、全世界の車両を電気自動車に移行させるという取り組みも行っています。
GEA の最高サステナビリティ責任者であるナディーネ・スターリー博士は、こうした取り組みの重要性を強調しています。「当社では、2040年までに施設の脱炭素化を進めるために1億7500万ユーロを投資しています。これは当社の気候変動戦略全体の一部に過ぎませんが、直接コントロールできる分野で模範を示すことは極めて重要です。当社のソーラープロジェクトやその他の設備対策は、当社のコミットメントを示すと同時に、組織全体のイノベーションを鼓舞するものなんです」気候変動対策
GEA は2040年に温室効果ガス排出量を実質ゼロにするという目標の達成を目指しています。同社の計画によると、2030年までにはスコープ1と2の排出量を80%、スコープ3の排出量を27.5%削減できるようにするとのこと。さらに2026年までには、スコープ1と2の排出量を60%削減するという目標が掲げられています。GEA の気候変動戦略は太陽光発電にとどまらず、以下のような幅広い対策とイニシアチブが盛り込まれています。