30 Nov 2020
GEA Omniコントロールパネルには2つの目的があります。その1つはGEAが設計、製造した最新かつ最高クラスの制御システムを提供して、それをGEAの冷凍機器だけでなく、他の製造業者の冷凍機器でも完全に機能、動作させるとともに、専門家によるサポートへの容易なアクセスを提供することです。もう1つの目的は、GEAが過去160年間にわたって取得したすべての知識と経験をこのデジタル制御システムに組み込むことです。これにより、オペレーター、エンジニア、マネージャーは各自の工程を極めて効率的に制御し、直感的な形式で必要な情報を取扱うことができるようになります。
GEA Omniは、新規設置であっても、既存制御システムの組み込み (改修) であっても、簡単にインストールできます。Omniの高度で直感的なタッチスクリーンディスプレイは、視覚的に美しい高解像度の図面、グラフ、画像、動画、テキストを提供して、ユーザーが機器の設置場所に関係なく、複雑な冷凍システムを簡単に監視、操作すること可能にします。また、このシステムには機械マニュアルも備わっているので、試運転やトラブルシューティングの際にすぐに利用できます。
GEA Omniは使いやすく、コンプレッサ、チラー、ヒートポンプシステムを制御し、究極の効率と加工情報を提供することで、性能を新しいレベルに引き上げます。また、エバポレータ、復水器、ポンプなどの他の冷凍機器を制御することもできます。
業界初のマルチタッチの高解像度カラーディスプレイを搭載したGEA Omniの直感的なオペレーティングシステムは、図面、画像、テキストを明確に視覚化します。
当社のお客様によると、その最大費用の1つであるエネルギーコストを最小限に抑えることが一番の関心事であることから、GEA Omniには、エネルギー消費量の完全で透明な概要を提供するエネルギー管理の支援機能が組み込まれています。冷凍プロセス全体を継続的に最適化することにより、Omniはエネルギー使用量を最小限に抑え、結果として冷凍施設のCO2排出量を削減する上で中心的役割を果たすことができます。GEA Omniのエネルギー管理機能は、ユーザーがプロセスの重要側面を精密制御して必要なエネルギー量を最小限に抑えることにより、操業コストを効果的に削減できるように設計されています。これらの機能を利用すると、オペレーターはセットポイント変更の定義や時刻と曜日の消費電力の制限を行うことができる積極的な計画を使用して、改善を簡単に実現できます。
– アムステルダムのJaap Eden IJsbaan技術サービス部長 S. Rozendaal(S. ローゼンダール)
顧客にとって事を推進させるために重要なもう1つの要素は、GWP (Global Warming Potential: 地球温暖化の可能性) の高い冷媒を段階的に廃止し、アンモニア(NH3)や二酸化炭素(CO2)などの環境に優しい自然冷媒を選択することです。しかしながら、それは単純な切り替えではありません。自然冷媒への変更には、思慮に富んだアプローチと高度な専門知識が必要です。GEA Omniの組み込みレベルのノウハウを活用すれば、オペレーターは自然冷媒に関する経験不足を心配することなく、自然冷媒への切り替えを簡単に行うことができます。
Omniの省エネ機能は最も重要なこと、すなわち収益を実現し、オペレーターの持続可能性関連の目標達成に貢献します。
GEA Omniはワイヤレステクノロジーとスマートフォンやタブレット表示機能の使用を可能にします。認定サービススタッフおよびサービス会社はリモートで制御システムにアクセスできます。また、GEA OmniはEメールやテキストメッセージ通知を送信することもできるため、制御システム統合に必要な有線通知信号が不要になります。
GEA Omniコントロールパネルを可能な限り簡単かつ柔軟に使用できるようにするため、GEAはリモートアクセスとデータ解析の両方を提供する標準アプリを2つ取り入れています。OmniLinkおよびOmniHistorian。
OmniLinkはスタンドアロンのMicrosoft Windows®オペレーティングシステムであり、ユーザーが同じイーサネットネットワークを介して接続されている場合には、ユーザーは複数のOmniパネルステータスを表示することができます。このように、同時に多数のデバイスのステータスを表示することで、単一パネルから工場全体の簡単な概要を提供できます。このアプリにより、パラメーターやプログラム更新などのファイル転送を迅速かつ効率的に行うことも可能です。
OmniHistorianは、GEA Omniパネルによって保存された履歴情報を分析し、グラフ形式で表示します。この情報は保守中に非常に有益であり、問題の診断に要する時間を大幅に短縮します。このソフトウェアは、必要不可欠な管理情報を含むカスタマイズされたレポートも提供します。
OmniLinkとOmniHistorianは連携して、冷凍システムの効率を大幅に向上させるとともに、休止期間(ダウンタイム)の短縮、生産性の増加、持続可能性の向上、CO2フットプリントの削減を実現します。
GEA Omniのシステム制御機能は、包括的なコマンドセンターをオペレーターに提供して、オペレーターが1つのデバイスから冷凍システム全体を制御することを可能にします。
– GEA自動化圧縮部長Jeroen Schellekens
予知保全は、潜在的な機器障害を費用がかかったり、危険性が生じる前に検出することを可能にします。予知保全を効果的に行う方法は、機械からの振動を感知して正常状態と異常状態を表示する振動モニタリングを使用する方法です。振動パターンのいかなる僅かな変動によっても問題を予知することが可能であるため、都合のよいときに適切な是正措置を講じることが可能です。
GEA VTracはGEA Omniコントロールパネルに接続されて、そのステータスをグラフ形式で継続的かつ正確に報告します。これはシステムが正常に動作しているかどうかを示すとともに、差し迫った保守要件ついて警告を発し、即時シャットダウンが必要な場合はアラートを出します。
GEA VTracによる予知保全は、現代の工場に必要不可欠な機能であり、主要機器の障害を防止することによってオペレーターを安全に保ち、小さな不具合が大きな問題を引き起こす前に是正措置を講じることによって保守費用を削減します。
– GEAサービス製品開発部長George Jones(ジョージ・ジョーンズ)
GEA OmniはGEAまたは他の製造業者が製造するほとんどの産業用スクリュー圧縮機またはピストン圧縮機に簡単に取り付けられます。GEA Omniを組み込むことで、ユーザーはその最新制御技術により比較的古い機器を最新状態にすることができます。これは工場内の効率性と生産性を向上させるだけでなく、ユーザーが高水準の設備投資なしに現在有効な厳しい環境基準を達成するのにも役立ちます。
GEAは、さまざまな種類のコンプレッサセンサー、モーターセンサー、ソレノイドコイル電圧の接続を可能にすることによって、そのOmni組み込み (改修) パッケージを簡単にインストールできるようにしました。これにより、混載出荷品目数が最小限に抑えられ、設置を迅速かつ簡単にし、通常2~3日以内に完了できます。
GEAのお客様は競争の激しい環境で事業を展開しています。お客様が長期的な成功を収めるには、最先端の信頼できる技術を取り入れ、それを最適レベルで活用して、お客様の顧客が要求する持続的な生産性と製品品質を実現する必要があります。
GEA Omniコントロールパネルは、極めて重要な冷凍システムと加熱システム性能を演出、管理、最大化、追跡する手段を提供します。システムの稼働状況が継続的に提供されるため、オペレーターに機器が最大の信頼性と効率性で動作しているという安心感を与えます。これは、GEAのグローバルサポートネットワークと相まって、冷凍制御パネル技術の世界的リーダーが発明し、製造、支援する製品によって設備が制御されていることをオペレーターが知ることで、安心感を得られるようにします。
GEA Omniコントロールパネルは、GEAスクリュー圧縮機とピストン圧縮機パッケージ、チラー、ヒートポンプに標準搭載されています。