冷却・急冷システム

高温ガス急冷システム

水の蒸発によってガスを急速冷却するシステムで、後続の装置に危害をおよぼさないレベルまで高温の排ガスを冷却しなければならない用途で使用されています。

高温ガス急冷システムは、主に温度だけでなく、供給ガスの腐食性が非常に高い過酷な環境で使用されています。そのため、GEA の急冷システムの多くは、熱可塑性プラスチックやガラス繊維強化プラスチックなどのプラスチック材料で作られています。

高温ガス急冷システムは、最大 300,000m³/h の入口ガス量と最大 1,300℃ の入口温度に対応可能です。

GEA 高温ガス急冷システムの主な特長:

  • 急冷機能が直接利用可能 (アイドル時間なし)
  • 稼動中の圧力損失なし
  • 様々な構造材(MoC)を利用可能
  • 腐食性の高い媒体に最適
  • 運転信頼性が高く、粉塵/固形物に強い
  • 低メンテナンス設計

作動原理

高温ガス急冷システムの作動原理
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装置内におけるガスと液体の流れは並流式になっています。高温の供給ガスを急冷(=急冷)するために、余剰に水が注入されます。急冷システムは通常、上から下に向かう3層のノズルで構成されています。

  • 第1層:接線方向ノズル:装置の内壁に液状壁膜を形成し、熱による損傷や粉塵などの堆積による汚れから装置を保護

  • 第2層:フラットジェットノズル:装置の断面に液体スプレーカーテンを形成し、初期冷却を実施して液滴の逆噴射を防止

  • 第3層:メインスプレーノズル:ガス流に対して45°の角度で設置されており、ガス流に水を噴霧し(並流)、ガスを熱力学的平衡温度まで冷却

熱力学的平衡温度は、システムのエネルギーバランスによって決まります。システムに流入する高温ガス流のエンタルピーは急冷媒体に吸収されます。このエネルギー吸収は通常、水の蒸発によって補われています。気相中の水蒸気の最大分圧は急冷液の温度によって定義されます。システムの平衡温度では、水の分圧(つまり蒸発した水の量)がちょうど蒸発のエンタルピーが高温の供給ガスからのエネルギー吸収をカバーする高さになります。 

装置がプラスチック素材の場合やノズルシステムで誤動作や故障が発生した場合は、下流に配置された装置を熱損傷から保護するため、液体の壁膜と急冷機能を維持するための水を供給する緊急水システムが使用されます。 

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