直線流スクラバーは調整可能な高効率スクラバーであり、すでに成熟した半径流スクラバー技術を大幅に発展させたものです。
直線流スクラバーは飽和廃ガス中の粉塵や微粒子を除去するために使用します。適応性が高く、ガス流量が変動する中でも調整によって安定したスクラビングが可能なため、エネルギーを節約するとともに効率を上げることができます。
そのため、銅製錬炉、転炉、亜鉛製錬所やロースター、鉛製錬所、モリブデンロースター、ニッケル・銅・プラチナ製錬所、その他の乾式冶金工程に最適です。
ただ、直線流スクラバーは非鉄冶金産業専用ではありません。
生ガスは上部から流れ込みます。スクラビング液はスクラビングゾーンの上流周辺に配置されたノズルから噴射されます。そして、上部から流れ込んだガスとスクラビング液がスクラビングゾーンを通過します。このスクラビングゾーンで特徴的なのは、上部に向かって細くなった可動ディスプレーサとケーシングに取り付けられたディフューザから成る、広範囲の反応部またはギャップです。
スクラビング効率を決定するガスとスクラビング液の相対速度は、この反応部に沿って発生します。ディスプレーサを上下させることにより、スクラビングゾーンの断面を変化させることができるので、ガスの量が変化しても反応部のガス速度を一定に保ち、スクラビングゾーンでの圧力損失を一定に保つことができます。このようにして、規定の捕集効率を確保することができます。この差圧は制御パラメータとなります。
ガスが高温で飽和していない場合は、生ガス飽和率と予備除塵のため、直線流スクラバーを上流の急冷ステージと併せて使用することができます。
多様な工業排ガス問題を克服できる柔軟性のある装置の提供しようとした努力により、1950 年に調整可能な環状ギャップスクラバーの開発に成功しました。このスクラバーは今日、卓越した高効率スクラバーの一つに挙げられています。固体・液体の粉塵粒子の粒度サイズとガス混合物中の気体成分の濃度に関する限り、分離に関して、環状ギャップスクラバーに対する最小限度は実質的に設定されていません。
ベンチュリースロートとディスプレーサ (ベンチュリーコーン)を備えた垂直管と、ベンチュリースロートの上にある垂直管内に同心状に配置されたスプレーノズル。
垂直ガス入口部、および側面ガス入口部の上にある管内に同心状に配置された駆動ノズルを有する垂直管または傾斜管。
不安定な物質を取り扱う場合でも高い捕集効率を達成できる流量調整可能なスクラバーです。主にガス冷却(水の蒸発による温度低下)やガス浄化(エアロゾルの凝縮と固体不純物の除去)に使用されます。